死刑にいたる病

 

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1人でお金払って映画を観るの最後がいつか思い出せないぐらいには久しぶり。自分のためにお金を払っているわけなので、いつもよりしっかり集中してみようと思ってこの映画に挑みました。

集中力53万だったのか散漫だったのか、隣の夫婦の夫が定期的にケータイでLINEをひらいて眩しかったり、かたや隣の女子大生ペアがパラパラお話しながらみていてうるさかったりと普段なら気づきもしないことがたくさんあって世間は僕が思っているよりも自由なんだなということに改めて気付かされました。

 

予告でかなり惹かれていた作品だっただけに凄く楽しみではいたのですが

 

「たたたさんがこういうのみるの少し怖いです」

 

とどんな関係性の方でもこの映画を話題に出すとこんなふうに言われてしまうのでもういっそ重なる部分があるかなとワクワクしながらみたり。

ただやはりどれだけ重なりそうと言われてそのことに少し浮かれ特別な人だと思い込もうとしても今回の作品の登場人物同様人を殺すことは出来ないし、ラストもあんな展開を迎えてしまうわけなので己の非力さ、無力さをただただ噛み締めるだけの結果となった。

 

 

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えぐみの凄いシーンが想像より多かったのもあって買ったキャラメルポップコーンなんか当然食べ切れる訳もなく、残すのももったいないので心を無にしてダラダラちまちまたべて満足したら帰ろう。

 

 

 

 

 

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そう思っていたのだが  …………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????「怖い感じならもっと怖い方に振り切ってほしかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聞き覚えのある声がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お○むら達(後輩)だ

 

 

 

 

 

 

 

 

考えてもみてほしい。

1人でなにしていいかわからず少しでも何か特別でありたいと願う一人の男が結局はしょうもない世間の自由の1部に過ぎないと黄昏に黄昏ている所に後輩の声がするのだ。

 

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考えろ考えろ。

 

 

1人で映画をみているところをみられたくない。

 

しかし、後輩から先に気づかれてしまった時のリスクがあまりにも大きすぎやしないか。死刑じゃんそんなの。いたる病というよりも!

 

ならいっそ先に「おつかれい!」と声をかけてしまって、その場を離れるのが無難な選択であり、後に会った時に同じ映画みてたね!びっくりしたね。と声を自らがかけにいくことも出来て気まづくならないのではないか

 

 

 

よしこれだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「おつかれい……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お〇むら「え、なんでいるんですかえ、ちょ、下で待ってますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

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どーーしてそうなる!

 

今からキャラメルポップコーンを心を無にして虚しく1人で食べるのだ。

だが、これじゃダラダラ食べててはなんか待たせてるみたいではないか

口に入らん!第1食欲もない

 

 

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帰ろう。キャラメルポップコーン食べるの諦めよう。

 

待っていないのはわかっている。

 

待たせてた場合が最悪だし、この映画館に1人でくだらないことを考えているより、とっととこの場を去って家に帰るほうが落ち着くや

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お〇むら「あ、きました!」

 

 

 

 

 

 

 

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もういいや。

 

 

1年生に混じっておじさんが1人新宿駅にむかってかえる。

 

 

孤独って1人でいる時より大人数でいる時の方が感じるよね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おれ「……飯行くか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???????

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやいまなんて言った我!

 

帰れよ、とっとと帰れー!

 

いやわかるよ、孤独を感じてしまったんだな。これから1人で飯食べるぐらいならもういっそ誰かと食べた方がいいと本能的に感じたんだな。…わかったよ。

 

 

 

後輩とご飯を食べるといった経験があまりない。こういう時何を食べるのが正解なんだ。ってかお腹減ってないし、食欲もない。

 

口にキャラメルポップコーンの風味がまだ残っている。

 

てかマジでお腹減っとらん。

 

映画に寿司がでてきた。寿司にしよう

寿司なら食べる量も調節出来る。

 

????「イカしか食べないんですよ」

 

〇く○○「サーモンしか食べないです」

 

 

 

 

誰も寿司食わないなこれ

 

飯って食べ終わるまでテーブルの上に残っているものだけど寿司は食べたいと望まないプレーヤーはテーブルに何も置かれない

 

調節出来るぶんだけ無言の時間が生まれるのは言うまでもなく。。

 

 

今日の教(今日)訓

 

後輩とばったりでくわしてしまった時

→鮭(サーモン)よりかは酒

 

それかイカではなくもういっそ行か(イカ)ない。

 

でないと死刑にいたる病に犯されてしまいます。

 

 

 

まぁなんだかんだ諸々コミコミで楽しかったから良しとする

 

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映画の感想ちょろちょろ

 

物語のテンポ

 

絶対前に進めるぞという意識を感じた。説明シーンも多いのにスピーディに感じたのは常にキャラクターが同時並行で動いていたからだと思う。

 

例えば元ボランティア活動ではいむらと一緒にだったたきうちがまさやと居酒屋で会話するシーンも食事しながらだったりと話を聞いていくうちに居酒屋から洋食屋にわざわざ転換させたり人物を行動させながら背景を変えていってました。面会室での動きが作りにくいシーンでも映像演出ではいむらの残虐性を魅せたりと退屈させない演出が多かったのが良かったです。

 

まさやの顔がアクリル板に反射してはいむらの顔と重なる映像的演出すごく好きです。

 

 

 

 

父親

 

 

今作には二つの世界が存在します。まさやのいるこちら側の世界とはいむらのいるあちら側の世界

最終的にまさやはこちら側の世界に踏みとどまる。まさやは父親がはいむらではないと確信に変わった理由をサラリーマンが殺せなかったからと言っていたけど、同時期に本当の父親とまさやにもリンクするところがあったのではないのかと思います。ずっと違和感のある遠い距離で喋っていた本当の父親とアクリル板越しにはいむらと喋っていたまさや。それぞれがあちら側にいるようにみえるけど、本当の父親は最終的にれいこに促されて、こちら側に渡って同じリビングで集まってビールを飲むわけですね。

 

 

 

 

 

決断力のとぼしい母親と、優柔不断なんですよねと呟く金山

絶対血つながっているやーんなんて思ってみてたら赤ちゃん燃やされてて笑ってしまいました。全然騙された。

スリードが多すぎるのよ

 

 

 

 

 

灯里

 

どんなサークルかも知らせないでまさやを呼び出して失礼な話だし、じゃあなんで呼んだんだって事だけど恐らくまさやの自尊心を損なわせる事が目的で、はいむらがボランティア時代に一緒にいたたきうちによればはいむらは養子組の子を操縦するのが上手かったと言っていた。集団の中に上手く溶け込んで特定の人物を孤立させ、そこに歩み寄っていき心をひらかせる。それと同じやり方で灯里はまさやに近づいていている。はいむらから人心掌握術を受け継いだのが灯里という衝撃の結果で終わった。

だが、そんなことより、序盤でグロいシーンをみせつけてきたかとおもえば、ラストでエチエチなシーンまでみせてきて、ほんとやりたい放題だなとつっこみたくなった。